チャハルを始めた理由
少し長くなりますが、今日はチャハルを始めた理由を書いてみたいと思います。
普段はあまり自分のことを書くことはありませんが、急にこの10年間を振り返りたくなりました。
私が初めて日本へ留学した頃のことです。
学校やアルバイト先で出会った多くの方から、
「モンゴルってどんな国?」 「何を食べるの?」 「どんな服を着るの?」 「どんな家に住んでいるの?」 「どんな暮らしをしているの?」
本当にたくさんの質問を受けました。
そのたびに、私は「モンゴルは日本ではまだこんなにも知られていないんだ」と驚きました。
でも同時に、とても嬉しくもありました。
知りたいと思ってくれる人がいるなら、いつか自分の手で本当のモンゴルを伝えたい。
その想いが、私の心に生まれました。
当時はまだ学生で、その夢をすぐに叶えることはできませんでした。
結婚し、子どもが生まれ、子育てをしながら少しずつ準備を始めました。
そして夫の支えもあり、子どもが2歳になった頃、チャハルをオープンしました。
でも、現実は想像以上に厳しいものでした。
モンゴル料理を知らない方がほとんどで、お店の前を通っても「何のお店なんだろう」と思われることも多かったと思います。
私自身の感覚で例えるなら、魚を食べる文化がほとんどない国で、お刺身のお店を開くようなものだったかもしれません。
それでも私は、「いつかモンゴルの魅力を知ってもらいたい」という気持ちだけは変わりませんでした。
人生で一度くらい、本当に自分がやりたいことに挑戦したい。
その気持ちだけを支えに、一歩ずつ前へ進みました。
もちろん、お客様が一人も来ない日もありました。
最初のお店は賃貸でしたが、思うように続けることができず、1年で閉店しました。
悔しかったです。
でも、夢だけは終わりませんでした。
家を建てたときには、「庭にゲルを建てて、もう一度モンゴルを伝えよう」と決めました。
そして、また一からチャレンジを始めました。
気がつけば、チャハルは今年で10年になります。
この10年間、本当にいろいろなことがありました。
「もうやめよう。」
そう思ったことは、一度や二度ではありません。
コロナ禍では特に厳しく、心の中では何度も閉店を決めていました。
それでも続けてこられたのは、お客様の存在があったからです。
「絶対にやめないで。」
そう声をかけてくださる方。
ラム肉が好きで何度も足を運んでくださる方。
「美味しかった。また来ます。」
と笑顔で帰ってくださる方。
そんな皆さまの顔を思い浮かべるたびに、「もう少し頑張ろう」と思うことができました。
今振り返ると、チャハルは私一人で続けてきたお店ではありません。
応援してくださった皆さまがいて、一緒にここまで歩いてきたお店です。
本当にありがとうございます。
チャハルは、ただモンゴル料理を食べる場所ではなく、モンゴルという国や文化、人の温かさを感じてもらえる場所でありたいと思っています。
店内にあるゲルや、馬頭琴の美しい音色。
モンゴルには、世界に誇れる素晴らしい文化がたくさんあります。
私はこれからも、その魅力を鈴鹿から発信し続けていきたいと思っています。
この10年間、支えてくださったすべての皆さまへ、心から感謝いたします。
ここ鈴鹿の地で、皆さまと共に歩んでこられた日々は、私にとって何にも代えがたい宝物です。
これからも、この場所で、皆さまの明日への元気の源になれるような温かい空間を守り続けていきたいと思っています。
これから出会う皆さまにも、チャハルを通してモンゴルの魅力を感じていただけたら嬉しいです。
美味しい料理と、温かい時間をご用意して、皆さまのお越しを心よりお待ちしております。
これからもチャハルを、どうぞよろしくお願いいたします🙇♀️